榎田大樹選手の実績
ストレートは130km後半でそれほど驚く球ではないが、それでも強気にインコースに、そして低めに丹念に投げてくる。詰まらせて打ち取るタイプ。
阪神が候補にリストアップしている左腕投手。
【報知新聞8月28日記事】
東京ガス(東京都)はドラフト1位候補左腕・榎田大樹(24)が先発。プロのスカウト陣が見守る中、自己最速タイとなる146キロの直球を武器に、NTT西日本(大阪市)を6回8安打3失点。7三振を奪う力投で、チームを快勝発進に導いた。
4万人の視線が心地よい。榎田は自らの成長を実感しながら、思い切り左腕を振った。最速146キロの直球にスライダー、チェンジアップと変化球も操り、6回を7奪三振。8安打され、常に走者を背負いながらも粘りの投球で3失点にまとめ、白星を呼び込んだ。
「緊張はない。今年は周りを見て、雰囲気を読みながら投げられていると思う」。昨夏の都市対抗では8強入り。新人賞にあたる「若獅子賞」を受賞して脚光を浴びた。ドラフト解禁となる2年目の夏。開幕戦の重圧も力に変え、躍動した。
今年のドラフト候補では数少ない即戦力左腕。スカウトの視線も熱を帯びた。広島・苑田スカウト部長は「右打者の内角スライダーや外角チェンジアップが、直球と同じ腕の振りから投げられる」と評価。巨人・山下スカウト部長も「安定感がある。ピンチでも冷静だ」と賛辞を口にした。
【サンケイスポーツ8月27日記事】
二回二死からNTT西日本の越智を144キロ直球で空振り三振に仕留めるなど、四回までに7奪三振。以降は奪三振こそなかったが、6回8安打3失点で初戦突破に大きく貢献した。
「真っすぐがいっていたと思います。開幕戦で(同じ)会社の人たちの前で負ける姿を見せたくはなかった」
自己最速タイとなる146キロの直球にスライダー、チェンジアップ、スクリューボール、カーブと多彩な変化球で打者を翻弄(ほんろう)。相手も二回から大阪ガスから補強の左腕・岩見、さらに六回途中から本格派右腕・吉元と、ドラフト候補を次々と投入する中、榎田がエースとして気を吐いた。
プロの評価も高い。ヤクルトの渡辺編成部部長は「一番の良さはコントロール。ドラフトでは上位で消えるだろう」と指摘。巨人の山下スカウト部長も「社会人トップクラス」と評価し、相手の岩見とともに「(ドラフト候補として)貴重な左腕」と続けた。